本金酒造様の工事の一方、工場内では
着々と木材の加工が進んでいます。
昨年12月に載せた <大工仕事> の続きです。
来週、建て方を控え、
部材の最終加工と確認が行われていました。
こちらは、置き屋根の合掌の仮組みを行っています。
(なぜか妙に黄色味がかった写真になってしまいました。)
どうか建て方の日に雪が降りません様に・・・。
(続)大工仕事
大工仕事
今回は工場内の大工仕事の様子を伝えようと思います。
今、工場ではある蔵の部材の加工が、日々行われています。
本日はこの蔵の棟木の加工が、終盤を迎えています。
この棟木は300mm角の太い棟木です。
あまりに太く長い為、二つに分けて加工し、
現地で一つの蔵の棟木として組み上がる予定です。
そして今日は、その二つを実際に組み合わせて微調整が行われていました。
こちらはまだ組み合せる前です。
垂木が乗る口脇(くちわき)を加工しています。
二つを組み合わせています。
組み合わせ後です。
立派な一本の棟木となりました。
こちらは調整後の棟木の境目です。
別々の部材を、継手の木目の部分で確認することができます。
本当にぴったりです。
このような大工仕事のおかげで後世まで長く使える建物が残るのだと感じました。
実際に組み上がるのが楽しみです。
面影を残す
東京上野駅近くで、修繕工事を行なわせていただきました。
昭和3年に建築された建物で、鍼灸治療院を営われていたご夫妻が永く住まわれていた長屋の一角です。
この建物は、障害者の方の作業の場へと生まれ変わります。
「なるべく以前の面影を残してください」「その中で、みんなでいろんな作業をしていきたいのです」
新しい御施主様のご希望です。
天井に紙が糊付されていました。
1階天井裏からの埃が落ちてこないように貼っていたものですが、かなりの量の糊を使ってきれいに貼られていたので
剥がして糊を取り除くことが不可能で、残念ですがここは木天井を再生出来ませんでした。
その他は既存天井を補修を加えながら、残すことが出来ました。
建物の西側は、窓と窓枠が腐食してビニールシートで覆われていました。2階に至っては、覆われてもいない状態でした。
よくここまで、雨風に耐えてきたと思います。
工事が終盤に近づく頃に、お施主様からご要望がありました。
「仕上げを自分たちでやってみたい」
彫金室や皮革手縫い室等々の作業室、そして展示室があります。
塗り壁・塗装・展示室の床のタイル貼り、最後の仕上げをみなさんで行なうことになりました。
台風が多かった夏の間の修繕工事でしたが、先日無事にお引渡しさせていただきました。
みなさんの作業が完成したら、またご紹介させていただきます。